2008/9/30
75歳誕生月に自己負担限度額が倍増する現象
-誕生月の過重負担-が解消される見込み
<はじめに>
後期高齢者医療制度については、本年4月の制度開始後さまざまな問題点が発覚している。
その一つの問題点が月半ばに75歳になり後期高齢者医療制度に移行した被保険者が、移行前後の制度でそれぞれ自己負担限度額を支払い、結果として限度額が倍増するというものです。
この問題を解消するために誕生月の移行前後における自己負担限度額を本来額の2分の1に見直すことが決まりました。
スケジュールとしては、厚労省が改正案をパブリックコメントにかけたうえで、10月中には政令改正する予定で、実施はシステム改修を経て来年1月となる見込み。
<自己負担限度額の過重負担とは>
現在の高額療養費制度は、国保などから月半ばに後期高齢者医療制度に移った場合、それぞれの制度毎に自己負担限度額を払っています。
例えば、国保(一般)に加入していて入院中のまま今年の8月に75歳になった人がいたとします。 7月までは国保の負担限度額4万4400円の支払いで済 んでいました。ところが8月の支払いは国保、後期それぞれでに自己限度額4万4400円を支払うこととなり、誕生月だけ負担額が8万8800円に倍増して しまいます、これが誕生月の過重負担です。
なお、9月からは後期の負担額4万4400円だけとなります。
<今後の取り組み>
この仕組みに「理不尽だ」との批判が噴出したため、75歳到達月に限り、誕生日前の医療保険制度と誕生日後の後期高齢者医療制度の自己負担限度額をそれぞれ本来額の2分の1に減額することとしました。
上の例では国保と後期の限度額をそれぞれ2万2200円として、合計で従来の限度額の4万4400円になるようにします。
外来(個人ごと)や「現役並み所得者」、「低所得者」の自己負担限度も同様に半額になります。
<現状は>
厚労省によると現在、2重に限度額を支払っている人は、入院レセプトで4000件、外来レセプトで8000件存在するということです。
このため、最大で1万2千人の人が今回の見直し対象となると見られており、所要財源は約10億円と見込まれていて、今年度補正予算で賄うとされています。
実施は来年1月からですが、すでに2重に限度額を支払っている高齢者にも遡って今回の見直しを適用する方針となっています。
<問題は変更だらけのシステム>
今回の見直しについても、遡って適用とするため、保険者(国保な場合は川崎市)に対して煩雑な事務作業が発生します。
これまでも、数か月の間にシステムの見直しがされたために、2度、3度の通知を保険者が発行することになり、余計な経費が発生しています、経費だけではなく我々市民にとっては特に後期高齢者の方々には更に分かりづらい仕組みになってしまっています。
一刻も早い高齢者医療の安定が望まれます。